深刻度増すデータ持ち出し「転職先で使うため」
警察庁は26日、企業などの知的財産権を侵害したとして、全国の警察が昨年1年間に摘発した事件が前年より50件増の574件で、統計が残る1986年以降で最多だったと発表した。
営業秘密を持ち出した事件は11件で倍増した。企業の知的財産の意識が高まっていることから、産業スパイへの罰則強化を盛り込んだ不正競争防止法の改正案が今国会中に提出される見通し。
同庁によると、営業秘密侵害事件は前年より6件増の11件で、摘発者数は13人だった。研究データを韓国企業に持ち込んだとして東芝の提携先企業の元技術者の男が不正競争防止法違反(営業秘密開示)で逮捕・起訴されたほか、ベネッセコーポレーションの顧客情報を流出させた元システムエンジニアの男も同法違反(営業秘密複製、開示)で逮捕・起訴され、いずれも公判中だ。
警察庁によると、転職先で使うため、顧客名簿を持ち出すケースが目立つという。同庁幹部は「大量のデジタルデータを持ち出しており、被害の深刻度が増している」と分析する。※引用元
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僕もほんの少しPCでプログラムを組み独自のシステムを作ったりするからわかるんだけど、システムエンジニアにとって過去に自分が作ったPCプログラムのデータは、そのエンジニアのキャリアそのものだと思う。
もちろん顧客情報を流出させるなど言語道断だけれども、その顧客情報を蓄積・検索するシステムや、そこで使う計算式等のノウハウは、それを転職先で使えないとしたら、システムエンジニアは転職先でほぼレベル0の無能者状態からやり直さなければならなくなり、それは例えば営業職で言えば、前の職場で習った、顧客と接する時の言葉遣いや、礼儀作法、笑顔の作り方などを転職先でマネするなというようなものだと思う。
警察の574件の摘発の中に、こういったシステムエンジニアがその職を継続できるための最低限のノウハウの持ち出しを含んでいたのであれば、それはそのシステムエンジニアへの権利の侵害にあたるのではないだろうか。
セキュリティがお粗末なのと、報復を受けるようなコトやっているからいかんのだよ。
http://www.oreilly.co.jp/books/4900900389/en-us
なら海外で探せるし、jp-ja版 も Bookoff でもたまに見かける。
特に面白いのが「あいさつ」。
職場であいさつもしないほど人間関係が崩壊していると、情報流出や不正が発生するとか。
コンピューターの本と思わず、世界共通セキュリティの一丁目一番地として有用。
逆にこれを読むと社内で行うセキュリティセミナーがいかにゴミだかよくわかる。
ベネッセ事件でも同じセキュリティセミナーや研修が行われていたはずだがこの手の事案が後を絶たない。
企業上層部の人間が変わらないからだとそろそろ気づいたほうがいい。
データ持って行かれる企業ってセキュリティ管理がずさん過ぎだろ。
そんな企業はきっとメール誤発信とかウィルス感染も多いんだろな。
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